臭気判定士資格を持つメーカー研究者の技術レポート

【シャネルの5番】は何で作られている?化学の知識から考える香水の世界 

あなたは何を着て寝るのですか?という問いに対し、「シャネルの5番」といった回答を出したマリリンモンローの言葉は有名ですよね。じゃあその香水である「シャネルの5番」には何が入っているのでしょうか。

シャネルの5番の内訳

シャネルの5番は主に「フローラルアルデヒド」というにおい分類に入ります。このフローラルは花のという意味です。

他にも以下のものが含まれています。

  • ジャスミン
  • バラ
  • イランイラン
  • アヤメ
  • 琥珀(アンバー)
  • パチョリ

です。

少し補足すると、

イランイランはフィリピンなど南国で咲いている花で、インドネシアでは新婚夫婦のベッドに飾る花として知られています。そこから採れるアロマオイルは主に「エステル」の官能基を持った化合物でできており、フローラルな香りです。ちなみにシャネルの5番だけでなく、ティファニーなど、別の香水でも使用されているようです。

シャネルの5番の隠し味

実はシャネルの5番に含まれているものはこれだけではありません・・・

それは何かというと、ジャコウネコの会陰線からの分泌物と言われる、強い糞便のにおいのする化合物です。

糞便と聞くとちょっと嫌ですよね。

この糞便のにおいをしている化合物はインドールという化合物です。

この化合物はある特徴を持っており、濃い濃度だと糞便のようなにおいを発し、薄い濃度だととても心地よい、スミレやジャスミンのにおいになります。そのため、シャネルの5番にもこの化合物が使用されています。

皆さん体臭を隠すために香水をつけるといった目的であったはずなのに、自分で糞便のにおいの一部を体につけているとすると少し滑稽な話でもありますね・・・

もちろん適切な量なので今の香水では間違っても糞便のにおいはしないはずですので、ご心配なく。

一度試してみることをお勧めします。

カイリン

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