臭気判定士資格を持つメーカー研究者の技術レポート

悪臭防止行政 ~最短で合格するための臭気判定士試験勉強シリーズ~

臭気判定士試験で二つ目の単元は悪臭防止行政です。悪臭防止行政の出題数は令和元年、2年は8題です。合格のためには最低限、3題は正答する必要があります。この単元は法律関連の問題があるので、苦手な方も多いかと思います。勉強の仕方にも触れながら紹介していきます。

なお、この前の単元である嗅覚概論の勉強シリーズは以下よりご確認下さい。

嗅覚概論 ~最短で合格するための臭気判定士試験勉強シリーズ~

悪臭防止行政の参考図書

悪臭防止行政を勉強するにあたって必要な参考図書は「ハンドブック悪臭防止法」です。以下にリンクを提示します。購入する際はにおいかおり環境協会様からの購入がベストです。

ただこの本はあくまで辞書のような取り扱いがベターです。情報量が多いため、必要な時に確認する程度にするのが良いです。

ハンドブック悪臭防止法 においかおり環境学会サイトへ

悪臭防止行政における勉強法

悪臭防止行政は多岐に渡る問題があります。ですので、基本的には以下の手順で進めるのがおすすめです。

  • 過去問数年分を解かずに問題文と回答を読み、どこが問題になっているかを調べる
  • 抽出された問題となっている法律や基準の部分を読み込み、内容を理解する
  • 再度過去問を解き、問題の傾向を掴む

一番重要なのは①の部分です。おそらく初めて勉強をする方はこの法律にかかわる問題は正直全く手がつけれないと思います。

一方で参考図書はあまりに分厚く、ここを一から勉強するのはあまりに効率が悪いです。ですので、先ずは過去問の問題文と回答を確認し、勉強するポイントを整理してください。

勉強のポイント

先ずは過去問の問題文、回答を読み、出題される個所をチェック! チェックした箇所を集中的に勉強!!

悪臭防止行政における頻出箇所

KAIRINジュニア

そうは言っても勉強する箇所を教えてよ!

という声が聞こえてきそうなので、以下に必ず勉強しておいた方が良いポイントを以下に示します。

規制基準

規制基準とは1号規制(敷地境界)、2号規制(気体排出口)、3号規制(排出水)の三種類に分かれており、かつ【特定悪臭物質】と【臭気指数】のそれぞれにおいて規制が決まっています。これらの規制については必ず理解しておいてください。

また、この規制基準の中から計算問題が出題されるケースもあります。実際は計算問題というよりかは暗記問題であることが多いので、ここも必ず押さえておいてください。※計算問題の例は 臭気指数の規制基準です。 「L+16」は覚えておく方が良いです。

臭気判定士の仕事、免状

臭気判定士の免状に関する取扱いや測定の委託方法などは法律の問題として良く出題されます。「免状を紛失した時にどうするか」など、このあたりの部分はよく出題されます。

悪臭物質の主要発生源箇所

例えば悪臭物質のアンモニアはどのような事業所で発生するのかという問題が出題されます。アンモニアであれば「畜産農業、化製場、し尿処理場」といったように、それぞれ悪臭物質毎に指定されていますので、その部分を暗記しておいてください。

もし有機化学を勉強されている方であれば製造されている製品から官能基を予測し、悪臭物質を予測することもできると思います。

これ以外だと、脱臭技術、罰則なども出題されるケースがあります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。悪臭防止行政は所謂一つの単元ですが、臭気判定士試験は各単元毎に最低限33%の正答が必要なので、手は抜けません。一番の頻出ポイントは第3~13条の規制等の部分です。ポイントを押さえて効率よく勉強してくださいね。

皆さんが試験に合格され、一緒に仕事をする機会があることを祈っています。

カイリン



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